cutting edge
スポンサーサイト
--年--月--日
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[元米陸軍大尉加藤喬氏 談話] 名誉除隊 7
2006年02月27日
 {米国防総省外国語学校日本語学部長 加藤喬(かとうたかし)さん}

---- 湾岸戦争の「砂漠の嵐」作戦(1991年)に参加しましたが、どんな環境でしたか。

加藤: 直接支援整備中隊の中隊長代理として、イラク国境の中立地帯から南へ40キロ下がった砂漠の真ん中にあるカリッド国王軍事都市(KKMC)付近に駐屯しました。KKMCはイラク軍南進を牽制する目的で作られた要塞都市。四方は無愛想な褐色の荒れ地で、同じ砂漠でもサハラ砂漠のような超現実的な美しさは微塵もない。太陽が昇り気温が40度ほどにも上がると、吹きすさぶ熱風が、そこここでつむじ風に成長しては、あたかも生物のように動きまわる。SF映画の1コマのようでした。

---- 任務は。

加藤: KKMC付近に展開する戦車や装甲車、トラックなどの回収・修理、発電機や無線などの整備でした。地上戦闘開始後は、巨大なクレーンやウインチを装備したM88戦車回収車で最前線まで行き、擱座した戦車や装甲車を回収。可能ならその場で応急修理し、戦闘復帰させるのも任務でした。もっとも、整備兵といえども基本は歩兵。私の命令でスパナはレンチを小銃や機関銃に持ちかえて戦うことになる。戦場では自分の部隊は自分で守る自己完結性が要求されるのです。

---- 実際、危険に遭遇したそうですが。

加藤: シャワーを浴びているときでした。ふと、奇怪な動物の”鳴き声”を聞いたような気がしました。水を止め耳を澄ますと、KKMC中心部のモスクから響いてきているようでした。”鳴き声”は耳を塞ぎたくなるまでに大きくなり、KKMC全体を包み込む建物内にも反響し始めました。漠とした不安がかま首をもたげました。

---- その正体は。

加藤: 耳慣れない野獣の声は空襲警報のサイレンでしたが、そう気付くまでに、たっぷり数秒かかりました。廊下を駆ける軍靴の響きが近づいてきて、シャワー室のドアがバーンと開け放たれるや「スカッド・ミサイル来襲。モップ4!」の声。心臓に鈍痛が起き、鼓動が跳ね上がりました。酸素不足の金魚のように口を大きく開けて息をしたように思います。恥ずかしながら、パニックを起こしかけていたようです。

---- 次にとった行動は。

加藤: 「モップ4」は防毒マスク、化学防護衣、手袋などを含めた完全着衣を命ずる陸軍用語。弾頭に猛毒の化学物質を詰めたミサイルが高層の大気を切り裂いて落下してくるイメージが脳裏をよぎるや、反射的に体が動きました。ここからはパニックも恐怖も消え、訓練どおりの行動ができました。シャワー室から飛び出し防毒マスクを掴み、タオルだけを巻き付けると地下防空壕に突進。壕には既に20人ほどが退避していました。

(聞き手 野口裕之)
2006年02月27日 産経新聞2面記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL :
コメント :
パスワード :
秘密 : 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
ダブルフィルターカートリッジ仕様。特殊シリコン製ラバーは装着時のフィット感が良く、危険なガスに対する吸収能力は特に優秀。ダブルフィルター装着時のリミットは約80分KOSHA認定品 認可番号No.68ただいま入荷待ちです!!・・クリア塗装開始!・2007/8/20曇り・七月四
2007/08/25(土) 12:46 | マスクをたくさん集めました
/ Template by sukechan [ laughing cat custom version ]
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。