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世界エネルギー不安逆手に ロシア強気の資源外交
2006年04月30日
 ロシアのプーチン政権が、豊富な石油・天然ガスを武器に、エネルギー超大国としての”覇権”を目指し始めた。その主戦力が、世界制覇を目指す同国国営天然ガス独占企業体のガスプロムだ。26、27の両日、西シベリアで行われた独露首脳会談でも、ロシア産天然ガスの共同開発が主要議題の一つだった。石油価格高騰によるエネルギー不安が拡大する中、ロシアは、エネルギーを背景に、強気の外交をさらに活発化させるものと見られる。

プーチン大統領とメルケル独首相の会談は、ロシアのエネルギー産業の中心地、西シベリアのトムスクで2日間にわたり行われた。27日には、両首脳が見守る中、ガスプロムとドイツの財閥バスフ両社長が、西シベリアの天然ガス田ユジノルスコエの共同開発に関する枠組合意文書に署名した。両国はこのほか、鉄道、運輸や銀行など経済各分野でも協力を発展させることで合意した。

 ガスプロムは、天然ガスの生産地であるロシアが大消費地の欧州に輸出する際、1立方メートルあたり250ドルの値段が消費地では400-500ドルとなり、利益が欧州企業に吸収されていることに不満を持つ。

 そのため、産地から消費地まで統一されたシステムづくりをもくろみ、英国のガス会社やオランダの電力会社に加え、欧州につながるモルドバやブルガリア、アルメニアなどエネルギー関連企業の買収に動いた。

 エネルギーの対露依存度が高まる欧州は、ガスプロムの拡張主義を警戒し反発するが、ロシア側は「天然ガスの消費地は中国やアジアなど欧州だけではない」と揺さぶりをかける。同時に、欧州の企業に有利な条件も提示し、取り込みを図る。今回の独露両国のエネルギー協力でも、ドイツ側にロシアと同等の発言権を与えるなど優遇ぶりが目立った。

 「恫喝」と「懐柔」がロシアのエネルギー外交の特徴といえるのだ。

 ロシアの経済日刊紙コメルサントによると、プーチン政権下で第一副首相を務めるガスプロムのメドベジェフ副社長は、総資産額で同社は現在、米エクソン・モービル、英ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)に次ぐ3位だが、10-15年後には、現在(2400億ドル)の約4倍の1兆ドルを超え、世界最大級の総合エネルギー企業になる、との目標をぶち上げた。

 これに対し、米国のライス国務長官は25日、訪問先のギリシャとトルコで、これら両国など欧州各国がガスプロムへの依存度を急速に高めていることに強い懸念を示し、ロシアのエネルギー分野の独占化の動きに警告を発した。

 一方、世界第4位の石油輸出国イランをめぐる核開発問題は、エネルギー安全保障問題でも緊張を高めている。ロシアは今夏、初めて主要国首脳会議(サミット)の議長国を務めるが、こうした世界のエネルギー不安を逆手にとって、ロシア産のエネルギーの重要性をアピールし、国際政治への影響力拡大を図るものと見られる。

【モスクワ 内藤泰朗】
2006年04月28日 産経新聞7面記事
プーチン強権政治の印象が強まっているが、豊富な天然資源を抱える国に民主主義政治は馴染まないのだろうか。
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