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東アジア「愛国心」の現状
2006年04月25日
 またまた韓国が大騒ぎしている竹島(韓国名・独島)問題ですこし書こうと思っているが、少し遠回りしたい。テレビ討論などで筆者(黒田)が「独島は韓国のものだが竹島は日本のものだ」とユーモラスに言っても「殺してやる!」と脅迫者が現れる韓国だけに、韓国向けも少し考え遠回りする。

 2002年のサッカーワールドカップ(W杯)大会のことだ。日韓共催になったあのイベントについて筆者は当初、両国のおかれた歴史的、国際的環境や国家状況などから「これは大変だ。苦労の方が多いぞ」と否定的な評価をした。

 しかし後には「それでも日韓の対立の棚上げあるいは緩和につながるかもしれないから、まあいいだろう」と思い直した。あれから4年、またW杯の季節を迎えつつあるが「あれはやっぱりダメだった」と思っている。

 というのも日本の親韓派識者の中には今なお「日韓友情の素晴らしい歴史的イベントだった」などと自画自賛している者がいるが、韓国であの大会を”日韓共催”のイベントとして実感し記憶している者などほとんどいないからだ。

 韓国人に残っているのは「勝った!勝った!」の民族的感激と「デーハミングック(大韓民国)!」の大歓声、大合唱だけである。「日本」のことなど何も記憶に残っていない。この4年間、W杯回顧録で日韓共催が「美しい友情の思い出」として話題になったことは皆無である。

 日本の韓国ウォッチャーたちの最大の関心は昔から「韓国の反日感情の行方」である。いつになったら変化するのだろう、というわけだ。その答えの一つとして昔から「韓国が発展し経済的に余裕が出来れば変わるだろう」というのがある。そこから「だから韓国が先進国になるよう協力すべきだ」とよく言われたものだ。

 余裕ができれば開放・改革に変化するに違いない - つまり”北朝鮮・軟着陸論”に似てなくもない。

 しかし一方では異論も昔からあって、韓国が発展し力をつければ余裕より自信が先に立ち、「日本何するものぞ」と言って逆に反日は強まるかもしれないというのだ。W杯や竹島騒動などを見ていると、韓国の反日の現住所は今のところ明らかにこちらの方だ。

 韓国における最近の”独島”をめぐる反日・愛国シンドローム(症候群)は2002年W杯の愛国熱狂に連動している。「勝った、勝った」で自信たっぷりの「押せ、押せムード」になっている。「断固対処」「強硬方針」「拿捕も辞さず」「武力衝突も」・・・など、政府・マスコミ挙げて大げさな表現で相手を圧倒し安心しようというのは伝統文化だが、どこかW杯感覚である。

 韓国における近年の”独島問題”の特徴は、日本の領有権主張を一切、絶対認めないという、相手を土俵にも上げない極度の自己中心主義だ。もともとこの問題は1950年代以降、日韓間の外交的懸案として、少なくとも相手が領有権を主張しているということはお互い認め合ってきた。

 したがって昔は日韓の要人の間で「お互い面倒な島だから爆破してしまってはどうかね」といった冗談も可能だった。こうした話は最近、韓国政府が公開した当時の外交文書でも明らかになっている。しかし今、韓国の要人が同じことを言えば即刻クビだし、社会的に抹殺されるだろう。

得に盧武鉉大統領は「この問題には自分がケリをつけてやる」と言わんばかりに肩に力が入っている。靖国神社問題でも「参拝をやめない限り日本の首相との首脳会談は拒否する」と強硬だ。過去否定・制度破壊に精を出している革新派らしい豪気だが、開放後世代初の大統領という若い世代がえらく強気なのだ。

 韓国人に「ほどほど」はないといわれる。何事につけ「これでもか、これでもか」なのだ。竹島をめぐってはこの半世紀、あれだけやりたい放題で自分のモノにしてきたのにまだ足りないという。国際的常識では「日本を刺激してはまずいのでは・・・」となるはずだがそうはならない。そのあげく韓国の方が「もう静かな外交はやめた」などと不思議なことを言う。

 盧武鉉大統領は竹島問題にからんで日本を「国粋的傾向」と批判しているが、これも不思議だ。「W杯から独島まで」 - 韓国の近年の”愛国シンドローム”こそ外国記者には国粋主義的だ。中国も経済発展で愛国主義が広がっている。日本を取り巻く東アジアは愛国主義であふれているのだ。日本の新教育基本法の「国を愛する心」など実にかわいい。

【ソウル 黒田勝弘】
2006年04月23日 産経新聞4面記事
韓国人気質を知り尽くしている黒田勝弘氏ならではの竹島問題評は実に興味深い。
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